ようやっと更新できました。相宮と申します。
私の推し漫画『アフターゴッド』の感想を書いていこうと思います!
『アフターゴッド』が気になっている方、感想を共有したい方の参考になれば幸いです。
本日は5巻の感想になります。
4巻の感想はこちら→『アフターゴッド』4巻感想
作者・江野朱美先生について
『アフターゴッド』の作者である江野朱美先生は、大変繊細かつ迫力のある画風が特徴の漫画家です。
やや劇画調なタッチで心理描写にとても長けています。さらに細かな伏線と回収の気持ちよさで一気に読ませてくれます。
また哲学的・抽象的な語りが多く、読者を思考の渦に引き込むのが大変上手い作家です。考えることが好きな方にオススメです。
本作以前は江野スミ名義で『亜獣譚』『たびしカワラん!!』『美少年ネス』を連載していました。どれも傑作ですので、よかったら読んでみてくださいね。
『アフターゴッド』について
5巻あらすじ
神の居場所が危険区域となっている東京。命懸けの交渉の結果、人類と蛇神による友好条約締結に成功した時永。一方、「神殺し」を誓う少女・和花は、神・ヴォロフに誘拐されてしまう。そして明かされる、神同士が対立するに至った経緯と、和花の親友・しをんの「最期の願い」。それは─────?
『アフターゴッド』5巻 裏表紙より
※以下、ネタバレありのあらすじです
蛇神との交渉に成功した時永は彼を対神研に連れていく。無邪気に研究から脱走した蛇神は、アフアズの手下が彼に差し向けた罠をそうとは知らないまま和花に渡してしまう。それによって和花(とニャババ)は操られ、神・ヴォロフの家へ誘拐される。ヴォロフは和花──アルラを歓迎するが、真の目的はアルラが作り出す「薬物」だった。和花たちの救出に向かう時永と帯川は、その悲惨な現状を目の当たりにすることとなる。
5巻の内容はこのような感じとなっています。ファンタジーと陰謀渦巻く巻です。
感想
扉絵の泣き時永さん可愛い!!!アルラと握手!!!
色々な勢力がひしめき合っている、密度の高い巻ですね。
特にアフアズ陣営のお話は興味深いです。「息テスト」の正体がついに明かされましたね。謎の渋い一人称あたしおじさんによって。このおじさん、神について核心をついたこと言ってますね。好きなキャラクターです。やっぱり神は人間より人間くさいのかもしれません。アフアズは圧政パワータイプ。
そして変わり果てた代里子さん、辛すぎます。巳波さんと我が子を持っていかれて、マッドサイエンティストの側面が100%になっています。何が何でも巳波さんを取り返すという強い意志がありますね。これは後々時永さんと対立することになりそうです。お互いが救われる道はないんでしょうか。ないんだろうな……。
無事仲直り(?)を果たした時永・帯川陣営は一見平和そうに見えますが、利害関係の一致……なんですよね……。いえ、とりあえず普通に会話するふたりを見ているだけで安心感がすごいのですが……。友情が本物なだけに複雑な気持ちになります。
和花ちゃんはといえば予想外のトラブルに巻き込まれています。ヲロカピの友達・ヴォロフの家に誘拐された彼女。このヴォロフの家が壮観です。大きな美術館かファンタジーの世界に迷い込んだかのような幻想的な世界観の部屋が、次から次へと現れます。私は枯れた木に大きな月の部屋と、水族館のような部屋が特に好きです。そんなことを思ったのも束の間、ヴォロフはアルラがかつて与えていたという薬物を求めて和花を襲います。モフモフの巨体から繰り出される締め技には得も言われぬ恐怖があります。
その救出に向かう、時永・帯川含む対神研メンバー。しかし帯川は気が乗らない様子です。なぜなら、ヴォロフが「友達」だから。そう、帯川にしてみれば、ヴォロフは時永さんよりも古い友人なのです。帯川はヴォロフが薬物に溺れていく過程を間近で見てきました。友達が友達でなくなる苦しみから、薬物の手助けをしていた彼。薬物の切れたヴォロフと向き合わなければならなくなった時、彼はいったいどうするのでしょうか。
あと関係ないですが、無表情の帯川カッコ良すぎませんか?
5巻の表紙は再び和花ちゃんです。が、1巻とは違い、タイトルロゴで封じられているのは口です。これは言葉巧みに人間を操ろうとするアルラの特性を表しているんでしょうか。アルラは他のIPOと比べて言葉で人を支配するのが好きですよね。
今回も銀印刷ごちそうさまです。本棚に並べて気付いたのですが、背表紙はカラーの部分が出るようにデザインされているんですね。揃えるとカラフルです。表紙デザインってすごいなー。
以上、策動の5巻の感想でした。
次回は6巻の感想を書いていきます。
6巻感想→『アフターゴッド』6巻感想
『アフターゴッド』は、小学館のアプリ『マンガワン』で無料で読めます。
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