『発達障害なわたしたち(1)』感想

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こんにちは。相宮と申します。

近年、社会に普及してきた“発達障害”という言葉。現在では様々な関連コンテンツが発表されています。

その中で私が気になっていた『発達障害なわたしたち』という漫画について、今回はご紹介したいと思います。

どんな内容?

『発達障害なわたしたち』は、いわゆる“発達障害”の日常をインタビュー形式で描いた漫画です。発達障害当事者である作者の町田粥さん……通称Mちださんと編集K成さんのおふたりが、様々な方にお話を聞いていきます。

具体的には注意欠如・多動性障害(ADHD)自閉症スペクトラム(ASD)が主な題材となっており、作者さんを含めたADHD・ASD当事者の体験談が1話ごとに語られます。漫画家のカメントツ先生や、発達障害の中では割合の少ないとされるASD女性にもインタビューされています。

精神科医監修で、医師によるコラムコーナーもあります。

そもそも発達障害ってなに?

発達障害とは、生まれつき脳機能の発達のしかたに偏りがある状態のことです。これによって日常生活やコミュニケーションの面で難しさ、やりにくさを感じることがあります。

発達障害にはいくつか種類があり、代表的とされるのが以下のものです。

  • 注意欠如・多動性障害(ADHD)
    忘れ物が多いなどの不注意、じっとしていられないなどの多動性、思ったことをつい口にしてしまうなどの衝動性からなるものです。
  • 自閉症スペクトラム(ASD)
    言葉の裏が読めないなどの対人関係の難しさ、興味の偏りやマイルールなど強いこだわりがみられるものです。自閉症スペクトラムの中で、言葉の発達に遅れがない場合はアスペルガー症候群と呼ばれます。
  • 学習障害(LD)
    知的発達に遅れはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算、推論など特定の部分が苦手なものです。

今回の作品では、注意欠如・多動性障害(ADHD)と自閉症スペクトラム(ASD)について描かれています。とても良かったので、今後学習障害(LD)についてもインタビューしていただけたらいいなとこっそり思っています。

感想

読み味はポジティブでさっぱりしています。息苦しさがなく、同じ特性を持つ者同士でおしゃべりしているような雰囲気でした。

そして共感の嵐です。私自身も同じような生きづらさを感じ、悔しさを抱え込んでしまう時があります。読後は普段溜めていた気持ちを皆で共有できた気分になり、モヤモヤが晴れて元気が出ました

作中で語られているADHDライフハック「カバンを基本変えない」は深〜く共感しました。そう、カバンを変えると中身がなくなるんですよね。私はカバンの数だけモノを揃えて、必要最低限しか入れ替えなくていいようにしています。あとは前日に準備すること。大切です。ライフハック共有したいですね。

作者さんがADHD当事者なこともあり、日々のままならなさに悩む人々に寄り添った描き方をされています。普段理解されづらい特性を持った人々にとって、この本はほんのり心が癒されると思います。

当事者でない方にとっては発達障害のリアルな生活を知れる本です。あるある事例と日々の工夫が詰まっているので、身近に同じような方がいる場合、普段どんな世界で生活しているのか?を理解するヒントになるのではないでしょうか。日常生活での困りごとがとても現実的に描かれているため、ああそうかあの時は……と納得するエピソードもあるかもしれません。理解を深めることでお互いにとって楽な環境を築いていきたいですね。

さいごに

当事者にとっては心のオアシスに、そうでない方には発達障害のリアルを知るきっかけになると思います。ポップな絵柄と語り口で楽しく読めることもあり、様々な層に読んでほしい作品です。

発達障害なわたしたち(1) (FEEL コミックス) [ 町田粥 ]

第1話と最新話はpixivコミックで読めます!

https://comic.pixiv.net/works/8028
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